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ママの睡眠時間を犠牲にしないで!子育て中の睡眠がとっても大切な理由

ふーちゃん
子どもが生まれるとママはなかなか眠れなくなるみたい。やっぱり夜中の授乳やオムツ替え、夜泣き対応は大変だもんね……。
イワネン
でも、子育て中の睡眠不足を「当たり前」だと思うのは危険ですよ。睡眠不足はさまざまなリスクを上昇させてしまうんです。医師で睡眠コンサルタントの森田麻里子先生が教えてくださいました。

本来子育てはみんなで協力して取り組むものですが、実際には負担が偏っておりママばかりが寝不足に陥っているケースも少なくありません。よってこの記事では対象をママに絞っていますが、もちろんみんなで子育てをしていてみんなが寝不足だという家庭では、適宜ママを「ご家族」に読み替えてください。

睡眠不足が負のスパイラルを招く……家族が元気でいるためには睡眠を優先して

ママの睡眠時間を犠牲にしないで!子育て中の睡眠がとっても大切な理由

森田先生
睡眠不足はさまざまな悪影響をもたらすことが知られています。わかりやすいところでいえば免疫力の低下です。ある調査では、平均睡眠時間が7時間未満の人は8時間以上眠る人に比べて風邪をひきやすくなったという結果もあります。お子様のお世話をするために保護者が風邪をひいてしまっては、育児はますます困難になり負のスパイラルに陥ってしまいます。

注意力の低下やメンタルへの悪影響。赤ちゃんの安全確保のためにも大切な睡眠

森田先生
睡眠不足は注意力も低下させます。
6時間睡眠が2週間続くと、注意力や集中力といったものが2日徹夜したときと同じくらいまで低下します。本人には自覚がないもまま、実際には著しく落ちるのです。 注意力が低下すると、お子様が危険な状況にあることにも気が付きにくくなります。お子様の安全確保のためには、見守る人の注意力がしっかりと働く状態になっていなくてはなりません。

また、睡眠不足はメンタルヘルスにも悪影響を及ぼします。産後の女性の睡眠時間を調査した論文によると、睡眠時間が少ない人は産後うつになりやすい傾向があるようです。本人にも自覚症状がないままあまりに高い負荷がかかっているのですね。
また、うつにまで至らなくとも睡眠不足によってイライラしやすかったり、不安を覚えやすかったりという経験は多くの人がしたことがあると思います。

睡眠不足解消のためにできることを

ママの睡眠時間を犠牲にしないで!子育て中の睡眠がとっても大切な理由

ふーちゃん
なぜ、これほどにまで育児中は睡眠不足に陥るのでしょうか。
森田先生
一つの理由は、夜泣きが多く、お子様があまりよく寝てくれない場合です。生後1〜2カ月であればそれも仕方がないことがありますが、生後半年以上経っていてもいまだに充分眠れていないというのであれば、解決へ向けたなんらかのアクションをとることが望まれます。「育児中に眠れないママへ。試してほしい睡眠時間確保のためにできること」(https://okosen.com/contents/suimin/vol_01.html)などを参考に、ぜひできることに取り組んでみてください。

「ちゃんと寝たい!」はわがままではない。心身を健やかに保つために大切なこと

森田先生
育児中のママたちは、皆さんとてもよく頑張っています。
ですからこれ以上に睡眠時間を犠牲にする必要はありません。睡眠は心身の健康を保つための絶対条件であり、「ちゃんと寝たい!」と思うことは決してわがままではないのです。
医師の私からお伝えしたいことは、睡眠時間確保のためにどうか手を尽くしてください。睡眠時間を確保するために、家族に頼ること、産後ケアサービスやベビーシッターを利用すること、家事サービスを頼むことに引け目を感じる必要はまったくないのです。むしろ、堂々と周りの人に頼ってください。

子育てはみんなで

ふーちゃん
一緒に子育てに取り組む家族をはじめ、周りの人の意識も変わっていくことが大事ですね。
森田先生
日々の仕事や家事もあるなかで赤ちゃんのお世話をすることは大変かもしれませんが、誰か一人に睡眠負債を押し付ける状況にならないように注意していただきです。繰り返しになりますが、睡眠不足は危険です。赤ちゃんや家族の健康や安全を脅かすものになります。
夜中のミルク係や家事の当番を決めるのか、はたまた家事を外注するのかはご家庭の状況に応じて決めていただければと思いますが、決してこの時期の育児を一人の犠牲のうえに成り立たせることがないようにしてください。
ご家庭のなかで、各々の睡眠時間の確保についてぜひ検討していただきたいと思います。

取材協力

森田麻里子(もりた・まりこ)

森田麻里子(もりた・まりこ)

医師・Child Health Laboratory代表。
東京大学医学部医学科卒業。
自身が子どもの夜泣きに悩んだ経験から、睡眠についての医学研究のリサーチを始め、現在では小児スリープコンサルタントとして活動する。著書に『家族そろってぐっすり眠れる 医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』(ダイヤモンド社)『科学的に正しい子育て~東大医学部卒ママ医師が伝える~』(光文社新書)『子育てで眠れないあなたに』(KADOKAWA)がある。

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