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保育の現場で「食感」はどう育まれている?栄養士を目指す学生が調査 その2

ふーちゃん
現在、多くの保育園や幼稚園ではお子様に食べる喜びを知ってもらおうと食育を実施しているようです。そのなかで「食感」を伝えるプログラムは実施されているのか、岩塚製菓の「岩塚のおこさませんべい」は食感への感性を育むために役に立つのか、大妻女子大学で栄養学を学ぶ学生さんが調査しています。
イワネン
ここではその調査のなかで明らかになったことを少しずつ紹介していきます。

保育の現場で「食感」はどう育まれている?栄養士を目指す学生が調査 その2
左から 左から 大妻女子大学 川口美喜子先生、青木萌夏さん、佐藤あやさん

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保育の現場で「食感」はどう育まれている?栄養士を目指す学生が調査 その1
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聞き取り調査第2回の結果

保育園C

現在の食育: 食育の時間はなく、生活の中で食に対するお話をしている。春と秋には地元の食材である鯉を使ったイベントを実施し、園児の前で捌いて見せている。給食ではあえて、固いものや大きいもの、シャキシャキしたものを出してかじり取る練習をさせている。

食の課題:1歳児は16人中3人がかじり取りが苦手。かじるときに引っ張る、顎の力を使わない、前歯でそぎ取る、口を大きく開けないといった課題がある。
あまり食が進まない子は、集中力が低い、食への興味がない、口が大きく開かない、食事が好きじゃない(楽しくない)、かじり取れないから食べたくない可能性がある。

食の好みの傾向:うどんや汁物、ごはんといった流し込んで食べられるもの

[保育園Cの栄養士より]
園ではあえて硬めの食品を使うようにしています。「おこせん」は、かじり取りの練習にはちょうどいいと感じる一方、なめて溶かすことができるため咀嚼の練習には不向きかもしれません。

保育園D

現在の食育:月に1回程度、園児がミックスジュース、サンドイッチといった軽食作りをする。園児が苦手なものは保育者が食べて見せたり、好みのものから食べさせたりしている。

食の課題:0歳児は15人中7人がまだかじり取りができていない。3歳になっても、咀嚼してから飲み込むことができない子が例年1人以上いる。

食の好みの傾向:味が濃いもの、軟らかいもの。人気メニューはからあげ、りんごゼリー、マカロニ。

[保育園Dの栄養士より]
誤嚥が心配ですが、食感に対する感性を育てることは重要なので意識をしています。「岩塚のおこさませんべい」はかじり取りの練習材料になると思います。

保育園E

現在の食育:0歳児〜1歳児は食材に触る、2歳児はミックスジュース作り、3歳児はうどん作りなど段階的な食育を行なっている。食感に対しての食育は特になし。

食の課題:1歳児はどの子も自分でモグモグと食べることができている。自宅でなかなか離乳食を段階的に進められていない子は、離乳食後期のころになってもかじり取りができない傾向がある。偏食の子がいる。

食の好みの傾向:味が濃いもの。人気メニューは、まぜごはん、カレー、どんぶり。ただし幼児になると、まぜごはんより白ご飯の方を好む(まぜごはんに苦手な野菜が入っていると分かってくるため)。

[保育園Eの栄養士より]
保育園でも家庭でも、子どもたちの安全を一番に考えています。そのため食感の獲得(前歯のかじり取り)の練習のために硬いものを与えることは難しいです。

保育園F

現在の食育:月に1回程度、クッキングの機会を設けているほか、食農体験を行なっている。給食は、多様な食感を体験できるよう食材の切り方を変えたり、献立に工夫をしたりしている。

食の課題:2歳児も半数はかじり取りが苦手。とくに蒸しパンやロールパンなど柔らかく口に詰め込めることができてしまうものはかじり取りをしない。まだ自分が一口で食べられる量がわからない子もいる。

食の好みの傾向:肉の繊維が短い鶏肉、甘くて柔らかい蒸ケーキ、イモ類の煮物、マーボー豆腐のようなとろみがある料理、ごま和えやツナ和えなど口の中でまとまりやすい料理、副菜の葉物は少し濃い味付けをすると食べる。

[保育園Fの栄養士より]
食感を知ることは食べ物を認知する上で大切な情報になると思うので、給食でも切干大根やごぼうなど食感の硬い食材を使ってよく噛むことを促したり、様々な食感の食べ物を経験したりできるようにしています。「岩塚のおこさませんべい」を使うことは、前歯でのかじり取りの練習になり、食感への感性を育てると思います。

ふーちゃん
多様な食感を楽しむには、少々硬い食材や歯ごたえのあるものも徐々に食べられるようになる必要がありますが、初期段階である食べ物の「かじり取り」に関する課題を抱えているお子様も少なくないようですね。様々な食育をする中で、「岩塚のおこさませんべい」をかじり取りの練習に使えそうだと考えている栄養士さん、保育士さんもいらっしゃいました。
イワネン
これまでの調査の結果を踏まえて、学生さんは論文をまとめています。
ふーちゃん
どんな結果になるのでしょう。楽しみですね。
イワネン
調査結果をまとめた論文の内容は、こちら からご覧いただくことができます。合わせてぜひご覧ください。

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