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子どもにお米を食べさせることのメリットって?実は人生の豊かさに関わっていました

ふーちゃん
「コメ余り」や「コメ離れ」が指摘されているけれど、どうしてみんなお米を食べなくなったのかしら。買ってきたらすぐに食べられるパンの方がラクだからかしらね。
イワネン
もしかしたらお米を食べることの良さが十分に知られていないのかもしれないですね。実はお米を食べることにはメリットがたくさんあるんですよ。とくにお子様にはいいことがいっぱいありますので、お子様のいるご家庭の皆様にはぜひ知っておいていただきたいですね。
ふーちゃん
そうね、私も改めて詳しく知りたいわ。
イワネン
食物の専門家に解説してもらいましょう。教えてくださるのは大妻女子大学 家政学部 栄養学科の川口美喜子先生です。

気分や体調に合わせて簡単に調理方法を変えられるお米は、弱った時の強い味方!

子どもにお米を食べさせることのメリットって?実は人生の豊かさに関わっていました

川口先生
デンプンを豊富に含むお米は、効率的にエネルギーを摂取できる食物です。とくに毎日を活動的に過ごす人や、遊びや学びに忙しいお子様にはメリットの多い食べ物だといえるでしょう。

お米が優れている点の一つは、調理方法が多様なことです。
「炊く」というシンプルな調理方法で普通の米飯として簡単に食べることができるほか、離乳食を始めたばかりのお子様や体調が優れない方は重湯やお粥にしてエネルギー摂取に役立てることができます。
また、煮たり、焼いたり、揚げたりすることも可能。体調や気分、シーンにあわせてさまざまな調理方法ができる優れた食材です。雑炊やおにぎり、チャーハンなど、旬の食材と合わせて調理することも容易。食欲がわかないときにも調理方法を工夫することで、食事をすることができます。

小さなお子様の場合、ふとした出来事がきっかけで食が細くなってしまうことは少なくありません。けれどお米を食べ慣れていれば、簡単にエネルギーを摂取できるメニューをあれこれ試してみることができるのです。
弱ったときのことを考えると、お米を食べ慣れておくことにはまず一つ利点があります。

食べ方を発達させられる

米飯を食べるときには、通常「口腔内調味」が行われます。これは口の中でおかずと米飯を混ぜ合わせて味わうことで、日本の食文化の根本と深く関わっています。お子様のうちから「三角食べ」などをして米食を「美味しい」と感じられるようにしておくことは、一つの食べ方・味わい方の獲得につながり、それだけ食を通じた人生を豊かにしてくれるでしょう。 よくフランスでは赤ワインとチーズなどを組み合わせて「マリアージュ」といったりします。フランスにはフランスの食文化が根付いており、そのなかで食を楽しんでいるのです。 日本であれば必ずしも和食を食べなければならないということではありませんが、和食は伝統ある食文化の一つですから、その楽しみ方を知っておくことは生きる喜びを増やすことにつながるはずです。

効率よくグリコーゲンを取り込み、パワーを発揮

米食は効率よくエネルギーになるため、日々をアクティブに過ごしている人、スポーツに取り組んでいる人にはとくにおすすめです。ときどき、スポーツ選手がふらふらと倒れ込んでしまうことがありますが、筋肉中に貯蔵されているグリコーゲンの不足によってエネルギー源がなくなり、疲労困憊の状態になったのです。グリコーゲンは米飯などからつくられる糖で、筋肉を動かす際に重要な働きをします。
米飯がグリコーゲンとなって筋肉に届くまではだいたい1〜2時間かかるため、力を発揮したいときはその1〜2時間前に米飯を食べるといいでしょう。
現代では、小学生になると部活やクラブの活動で本格的にスポーツに取り組むお子様が少なくありません。適切なエネルギー補給の重要性をご家族に知っていただきたいと思います。

食物繊維が豊富で、唾液を出し、飲み込む力をつける

お米は食物繊維を含む食材です。そのため食べるときには自然と咀嚼回数が増え、唾液をたくさん出すことになります。これは口腔乾燥を防ぎ、虫歯や口臭を起きにくくさせます。さらには「ごっくん」と飲み込む力を養うこともできるため、食べ方の発達を促すと考えられます。

文化を守り、育てることにもつながる

子どもにお米を食べさせることのメリットって?実は人生の豊かさに関わっていました

またお米を食べることは日本の食文化を守り育てることにもつながります。
和食は、米飯とおかずや汁物といった組合せが基本。お米から離れることは、その根本を揺るがすことにつながりかねません。
日本の土地では長く稲作が行われ、それが美しい里山の景色をつくり、食と農の素晴らしい循環を起こしてきました。米を適切に消費していくことは、食文化や環境の保持・保全に関わっていくのです。ゆえにお子様にお米の美味しさを伝えることは、日本の文化を次世代につなげていくことにつながります。
お子様がこれから世界に羽ばたいていくときにも、自国の食文化がどのようなものであるかは知っておくといいでしょう。自国の文化を知っているからこそ、他国のこともより一層理解できるというものです。

お米を食べることは、栄養的な側面、発達の側面、文化的な側面からもメリットがあります。ぜひ、日々おいしいお米を味わっていただきたいですね。

取材協力

川口美喜子

川口美喜子

大妻女子大学 家政学部 教授
大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業、管理栄養士取得したのち、島根大学医学部で博士(医学)学位を取得。専門はがん栄養、食育、スポーツ栄養、高齢栄養。 管理栄養士の卒後教育、在宅介護における食事の指導、新宿区の子どもたちを対象とした「食とスポーツ」の支援、千代田区在住者・就労者のための妊活食支援などを精力的に行う。
著書に『がん専任栄養士が患者さんの声を聞いてつくった73の食事レシピ』(医学書院)、『いっしょに食べよう フレイルを予防し、老後を元気に暮らすためのらくらくメニュー』(木星社)などがある。

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