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どうして起きちゃうの? 赤ちゃんの夜中の覚醒をなくす方法

ふーちゃん
あぁ、眠いなぁ……。
イワネン
おや、風花さんどうかされたのですか。
ふーちゃん
最近、うちの子が夜中に起きちゃって、そこから全然寝てくれないのよ。これってどうして?どうしたらいいの?
イワネン
専門家にきいてみましょう。医師で小児スリープコンサルタントの森田麻里子先生が教えてくれますよ。

生後9カ月ころまでなら、お腹が空いているのかも

どうして起きちゃうの? 赤ちゃんの夜中の覚醒をなくす方法

赤ちゃんの月齢がまだ低い場合は、単純にお腹が空いて起きてしまっている可能性があります。一般的に生後9カ月ごろまでは、まだ日中のミルクや離乳食だけでは充分な栄養が摂れないケースもしばしば。このくらいの月齢までのお子様であれば、夜中1回程度の授乳やミルクが必要なことも多いです。

抱っこや授乳が睡眠に結びついているのかも

問題は生後9カ月以降のお子様の場合です。そのくらいの月齢になれば多くは日中の食事で栄養が摂れるようになりますから、夜中に2回も3回も起きてしまうような場合、何か別の要因が発生していることがあります。

よくあるのは「暑い」こと。赤ちゃんが汗をかいていれば、部屋の温度を下げたり涼しい服に着替えさせてあげたりしましょう。大人にとっても暑さは睡眠を妨げるものです。また、寝室の明るさや音、生活リズムが影響していることもあります。暗く静かな寝室環境を整え、早寝早起き、規則正しい生活リズムを整えてあげましょう。

そしてもう一つよくあるパターンが、抱っこや授乳が入眠に深く結びついてしまっていること。すでにねんトレ※が完了しているつもりでも、実は自力で眠る力が身についていない場合もあるようです。

お子様が一人でベビーベッドで眠るようになったと思っていても、その直前まで授乳をしているということはありませんか?ほとんど入眠に近い状態になるまで抱っこをしていないでしょうか。これが当てはまる場合、夜泣きを改善するためには、改めてトレーニングが必要なこともあります。

※赤ちゃんが自力で眠れるようにねんねのトレーニングをすること。部屋を真っ暗にし、赤ちゃんを一人で寝かせることなどを繰り返して身につけさせる。詳しくは『医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』(ダイヤモンド社)。

自力で眠れないから、そのまま覚醒してしまう

どうして起きちゃうの? 赤ちゃんの夜中の覚醒をなくす方法

なぜ夜中に起きてしまう子に改めてねんトレが必要かというと、人間は浅い睡眠と深い睡眠を繰り返すサイクルを持っていますから、ふとした瞬間に起きてしまうことは誰にでもあるからです。問題はそこから自力で寝付けるかどうか。
大人でも夜中に瞬間的に覚醒する人は少なくありませんが、そこからすぐに入眠にいたるため多くの人は自分が起きたことを覚えていません。
しかし自力で眠る力のない赤ちゃんは、そこから覚醒が続いてしまいます。特に、抱っこや授乳でうとうとした状態でベッドに置かれた子は、夜中に目を覚ますと眠り始めたときとは異なる状況にパニックを起こします。当然泣き出し、ますます眠ることができなくなります。

赤ちゃんが自力で眠れるようになるために

ですから夜中に赤ちゃんが起きてしまうことについて、親ができることは2つ。 (1)寝室環境や生活リズムを整える
(2)自力で眠れるようになるようねんトレをする

(1)眠りやすい寝室環境になっているか、生活リズムが整っているか、お昼寝は多すぎず少なすぎずちょうどいいくらいできているか、確認してみてください。

(2)やや遠回りに思えるかもしれませんが、数少ない根本的な解決方法なのでぜひトライしてみてください。

1歳半前後から眠らなくなった

なかには、それまで一晩中一人で眠れていたはずなのに1歳半前後から夜中に覚醒するようになってしまったというお子様もいらっしゃいます。このころは精神が発達し、分離不安が強くなる時期。一人でいることに不安を覚えやすいのです。

寝室環境や生活リズムの大切さは変わりませんが、この時期からはねんねトレーニングをブレずに行うことよりも、お子さんの気持ちをくんでなだめてあげることも大切です。癖になりやすい抱っこや授乳はできるだけ避けつつも、背中トントンや声かけなどで気持ちをなだめてあげましょう。分離不安が強い時期をすぎれば、また元の状態へと戻っていきます。

起きて遊びだしてしまう子には?

夜中に起きて遊び出してしまった場合の対処法は相手にしないこと。赤ちゃんに危険がないことを確かめたらそっとしておいてあげましょう。構わなければ赤ちゃんもつまらなくなって眠ります。
叱るのは逆効果です。このころの赤ちゃんにとって、反応してもらえることは報酬でしかありません。より行動を強化することに繋がりかねないので、あまり相手にしないことが一番です。

ふーちゃん
そっか、夜中に起きてしまった場合は構いすぎない方がいいのね。難しいかもしれないけど頑張ってやってみるわ。
イワネン
先生、ありがとうございました!

取材協力

森田麻里子(もりた・まりこ)

森田麻里子(もりた・まりこ)

昭和大学病院附属東病院睡眠医療センター非常勤医師、医師・Child Health Laboratory代表。
東京大学医学部医学科卒業。
自身が子どもの夜泣きに悩んだ経験から、睡眠についての医学研究のリサーチを始め、現在では小児睡眠コンサルタントとして活動する。著書に『家族そろってぐっすり眠れる 医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』(ダイヤモンド社)『科学的に正しい子育て~東大医学部卒ママ医師が伝える~』(光文社新書)がある。

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