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お医者さんにききました!赤ちゃんがなかなか寝ない理由は?

イワネン
よく寝てくれていたはずの赤ちゃんが、ある日を堺になかなか寝つかなくなってしまうことがあるようです。一体何が原因で、どうすればまたよく眠ってくれるようになるのでしょう。赤ちゃんの睡眠に悩む風花さんが、医師で小児睡眠コンサルタントの森田麻里子先生に教えてもらいました。

生後4~5カ月ごろに赤ちゃんが寝なくなる!?

お医者さんにききました!赤ちゃんがなかなか寝ない理由は?

ふーちゃん
先生、うちの子は寝かしつけテクニックを使えばよく寝てくれたのですが、最近はなかなか寝なくなってしまいました。どうしてなのでしょう。
森田先生
赤ちゃんが寝なくなったという悩みは、生後4~5カ月ぐらいに多いようです。
この時期は赤ちゃんの脳が急激に発達するころ。感情や情動が現れ、それを上手にコントロールできないことで眠れなくなってしまうのです。眠たいのに眠れない赤ちゃんはいらだちから泣いてしまうため、興奮でますます眠れなくなることがあります。
赤ちゃんが夜に何度も起きてしまったり、お昼寝が短くなってしまったりもしていませんか?
生まれたばかりの赤ちゃんは体内時計がまだ出来上がっておらず、これが出来上がってくるのは生後3~4カ月ごろです。生後2~6カ月でレム睡眠とノンレム睡眠が交互に訪れる大人と同じ睡眠サイクルが現れはじめます。
睡眠サイクルが完成に近づくと、眠りが深くなる時間が出現すると同時に浅くなる時間も現れます。そのためそれまでよく寝ていたはずの赤ちゃんが、夜に起きてしまったり、昼寝が短くなったりすることがあるのです。

赤ちゃんの睡眠環境を見直してみよう

ふーちゃん
赤ちゃんが寝ない時期はいつごろまで続くのでしょうか。また、どうしたらよく寝てくれるようになりますか?
森田先生
なかなか眠らなくなるという問題の多くは、生活リズムや寝かしつけ方法が適切であれば経験上は生後6カ月ごろに一段階、生後9カ月ごろにさらにもう一段階落ち着いてくるようです。
その時期になってもまだ寝付きが悪いということであれば、それまでやっていた寝かしつけの方法が合わなくなってきているのかもしれません。
いつも抱っこや授乳によって寝かしつけをしていた場合、それ自体が何かしらの影響を与えて赤ちゃんの寝付きを阻害している可能性があります。これを機に一度見直してみるといいかもしれませんね。
抱っこや授乳といった親の負担の大きな寝かしつけ方法と入眠が強く結びついてしまうと、そうしなければ寝てくれない時期を過ぎても寝かしつけに苦労することがあります。これまでの方法で頑張っても寝てくれないのなら、これをきっかけに「ねんトレ※」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
発達にともなう不眠をなくすのは大変難しいことです。
上手に乗り越えられるように、できるだけ部屋を暗くすることや赤ちゃんにとって暑すぎない室温にすることなど、赤ちゃんの睡眠に適した環境づくりを一つひとつ確認していくと同時に、生活リズムを見直してみましょう。

※赤ちゃんが自力で眠れるようにねんねのトレーニングをすること。部屋を真っ暗にし、ベビーベッドに赤ちゃんを一人で寝かせることなどを繰り返して身につけさせる。詳しくは『医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』(ダイヤモンド社)。

睡眠スケジュールは厳密でなくてもOK。でも夜にたっぷり寝かせることは大切!

お医者さんにききました!赤ちゃんがなかなか寝ない理由は?

ふーちゃん
生活リズムを整えることが大事だと言いますが、スケジュールはどのくらい厳密に管理をすべきなのでしょうか。
森田先生
まず知っておいてほしいのは、赤ちゃんは1日に12~17時間の睡眠が必要だということです。それだけの睡眠時間を確保するためには、ある程度規則正しい生活をさせてあげなくてはなりません。
授乳時間やお昼寝の時間をスケジュールに落とし込んで厳密にコントロールするようなことまではしなくても大丈夫ですが、毎日のスケジュールがあまりにバラバラだと生活リズムが整いにくくなるため、夜寝る時間と朝起きる時間ぐらいはだいたい毎日同じぐらいになるよう心がけていくと良いでしょう。
とはいえ、寝起きする時間が毎日同じであれば何時でも構わないということではなく、日付が変わるころに寝て昼ごろに起きるようなパターンには注意が必要です。赤ちゃんは、大抵の場合早寝早起きの方が身体に合っています。
幼稚園や保育園、小学校に通うようになれば早寝早起きをせざるを得なくなりますので、今のうちから登園・登校が苦にならない生活リズムをつけさせてあげるのがいいと思います。
赤ちゃんが寝てくれないために、夜寝る時間がどうしてもバラついてしまうという方は日中の過ごさせ方を見直してみてください。
例えば、夜7時ごろに寝かせたいのに6時半ごろまで夕寝をしてしまうような場合は、その一つ前のお昼寝の時間を調整してみましょう。お昼ごろのお昼寝が不十分であるゆえに夕寝が長くなってしまっている可能性があります。夜寝かせたい時間から大まかに逆算して、だいたいのお昼寝スケジュールを考えてみるといいでしょう。
よく寝てもらうためには適度な運動もおすすめです。まだハイハイができない月齢であっても親が赤ちゃんの手足を持って軽く動かしてあげたり、うつ伏せの練習をさせたりすることで活動量が増え、寝付きがよくなることがあります。

赤ちゃんは思い通りにはならないもの

ふーちゃん
生活リズムを整えて、運動もさせて、環境も整えました。それでも寝てくれないときはどうしたらいいでしょう。
森田先生
相手は赤ちゃんですから、何をしてもうまくいかないことはあります。どうしても赤ちゃんが寝てくれないときは、一旦寝かせるために頑張ることをやめて、お世話をするお父さんやお母さん自身がゆったりした気持ちで過ごしてみてください。いつかきっと生活リズムが落ち着き、赤ちゃんがたっぷり寝てくれる日が来ますから、焦らず気長に赤ちゃんの成長に付き合ってあげてみてください。

取材協力

森田麻里子(もりた・まりこ)

森田麻里子(もりた・まりこ)

昭和大学病院附属東病院睡眠医療センター非常勤医師、医師・Child Health Laboratory代表。
東京大学医学部医学科卒業。
自身が子どもの夜泣きに悩んだ経験から、睡眠についての医学研究のリサーチを始め、現在では小児睡眠コンサルタントとして活動する。著書に『家族そろってぐっすり眠れる 医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』(ダイヤモンド社)『科学的に正しい子育て~東大医学部卒ママ医師が伝える~』(光文社新書)がある。

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