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お子様とキャラクターの話:第3回 動物キャラクターからはじまる思いやりの心

みなさんはお子様の頃、お気に入りのキャラクターのぬいぐるみを離さなかったり、ヒーローやヒロインに変身したり、テーマパークでキャラクターと写真を撮ったり、好きなキャラクターに慰められたり元気をもらったりした記憶はありませんか。このコーナーでは、アニメや絵本などの物語の主人公やぬいぐるみやおもちゃなど、お子様たちが大好きな「キャラクター」をテーマに、そのどんなところがお子様たちを元気づけてくれるのか、どうつき合えばお子様たちの心の成長に役立つのか、といったことについて、いろいろなキャラクターを例にとりあげながら解説していきます。

解説者プロフィール

西岡直実(子どもとコンテンツの研究所ミッドポイント・ワークラボ代表)

アニメ番組が得意な広告会社ADKで、子供調査やアニメ番組の調査、キャラクターのマーケティング、日本版セサミストリート(テレビ東京)の番組監修などの仕事に関わったのちに独立。現在は、お子様のキャラクターや物語などの心理的な効果の研究や調査の仕事を続けながら、お子様が自分でキャラクターを考えて工作や物語づくりを行うワークショップを行っている。一橋大学社会学部卒業、放送大学大学院修士課程修了(人間発達科学)。日本子ども学会、日本発達心理学会、日本アニメーション学会、絵本児童文学研究センターなどの会員。著書『キャラクター・マーケティング』(日本能率協会マネジメントセンター)

動物キャラクターからはじまる思いやりの心

最初にお子様に動物について教えるときには、どのように動物の名前を呼びますか?
「あ、ワンちゃんだね。」「ワンワン!」、「ニャンニャンいるね。」「ニャンニャン!」などと鳴き声や音などで呼ぶことも多いのではないでしょうか。
お母様がお子様の横に寄り添いながら一緒に同じ方向を見ながら呼ぶことでお子様はものの名前をおぼえていきます。

お子様が1才になるぐらいから親子で動物園に行くことも多くなると思います。
動物園に行くとなぜか「ぞうさん」、「キリンさん」、「うさぎさん」といったように大人もなんとなく動物たちに“さん”づけしてしまいます。
考えてみると、おまわりさん、ゆうびんやさんなど人間の職業にも“さん”をつけて呼びます。
動物園の動物の多くは、お鼻が長いぞうさん、首が長いキリンさん、お耳が長いうさぎさん、などぱっと見でわかりやすい特徴があります。鳴き声と共に小さいお子様にわかりやすいのは見た目です。
もしかすると、他と違う特徴があるものに対する驚きや不思議、特別感から“さん”づけをしてしまうのかもしれません。

動物キャラクターからはじまる思いやりの心

動物の名前と形をおぼえたら次は、「ぞうさん、大きいからたくさん食べるのかな?」、「キリンさん、背が高いね?」など、人間と同じものさしを動物に当てはめて会話をするのではないでしょうか。さらに、人間のように手を使って食べるサルや、芸をするアシカやイルカを「じょうずだね。」とほめたり、じっとしていると「なんか元気がないね。おなかすいているのかな。」などと、人間の動作と同じ基準や感情を当てはめて考えるようになります。
相手の気持ちを思いやることを動物にも行います。

動物キャラクターからはじまる思いやりの心

ミッフィーやおさるのジョージやピングーなどのように、テレビや絵本などで見る動物キャラクターは、人間のように名前があって、住んでいる家や仲間や家族がいます。
お子様が物語を理解できるようになると、動物キャラクターの物語を読んだり見たりして、動物キャラクターを自分のお友だちのような感じで見るようになり、ことばや行動をおもしろがったりまねしたりします。
動物に人間のような名前があることでなおさら身近に感じるのでしょう。

動物キャラクターからはじまる思いやりの心

お子様は、まず動物の声や形をおぼえるところから始め、名称と特徴をおぼえ、その後は動物を擬人化していきます。
動物を人間に見立てるということは、実は友達など他の人の考えや行動を想像しようとするのと同じで、このプロセスは、お子様の感情表現や、他の人との関わり、思いやりなどを育てることにつながるのではないでしょうか。

(画像はキャラキッズのワークショップ作品です)

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