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赤ちゃん心理学:赤ちゃんともっとコミュニケーションをとるには?

赤ちゃん心理学:赤ちゃんともっとコミュニケーションをとるには?

ふーちゃん
うちの子を見ていると、話しかけられたときによく反応する相手とそうでない相手がいるみたいなの。一体何が違うのかしら。
イワネン
いろいろな要素があるとは思いますが、話しかけ方によって反応が異なるのかもしれませんね。
ふーちゃん
コミュニケーションをとるコツがあるなら知りたいわ。
イワネン
では、今回も発達心理学の専門家である今福理博先生に聞いてきましょう。

テンポはゆっくり、語るより歌いかける方が効果的

赤ちゃんは対乳児発話と呼ばれる声掛けを好みます。対乳児発話とは、ゆっくりとしたテンポと抑揚がある高い声で話しかけること。抑揚をつけることで、言葉が聞き取りやすくなるようです。

さらに、対乳児発話よりも歌いかける方がより注意を引きつけることもわかっています。
赤ちゃんは変化があるものに惹きつけられるもの。普段聞こえている会話の声よりも歌いかけの声は一層気になるのかもしれません。

これらの発話は赤ちゃんのことばの発達に寄与します。
お父さん・お母さんが抑揚をつけて赤ちゃんに話しかけているほど、生後12ヶ月の時点で子音の音声を区別する能力が高く、生後24ヶ月の時点で話せることばの数が多くなるという研究があります。

テンポはゆっくり、語るより歌いかける方が効果的

話しかけるときは口元を見せてあげる

赤ちゃんにことばを覚えさせるにはどのようなコミュニケーションが有効なのでしょう。
実は話している人の口を見る赤ちゃんほど、ことばを早く理解するようになることがわかっています。話している人の口の形を見て模倣をすることで、音の出し方やことばを学んでいるのです。

赤ちゃんにより模倣をしてもらうためには、アイコンタクトが重要な役割を果たします。しっかりと目をあわせて話しかけるときほど、赤ちゃんは話している人の模倣をするのです。
赤ちゃんにかかわるときには、視線が合うよう工夫し、さらに口元を見せてあげることでたくさん真似をしてくれるようになるかもしれません。

何かを教えるときは大げさな動きで

赤ちゃんの注意を引きたいときは、できるだけ大げさな動きを見せてあげるといいでしょう。赤ちゃんは大きな動きの方が認識しやすく、注意を向けやすくなります。これを対乳児動作といいます。

また、赤ちゃんに何かを教えてあげたいときは、いきなり説明をするよりも学習の態勢を作ってあげましょう。手を振るなどして赤ちゃんの注意を引き、それから教えてあげたいものを見せるなどすると、赤ちゃんは何かを教えられていることに気づきます。
赤ちゃんはお父さん・お母さんの動作を読み取ろうとするので、意味のある動きをすることによってそこからコミュニケーションをとっていくことができます。

ふーちゃん
赤ちゃんに話しかけるにはコツがあるのね。
イワネン
赤ちゃんからの反応が薄いという方は一度やってみるといいかもしれませんね。今福先生ありがとうございました。

取材協力

今福理博(いまふく・まさひろ)

今福理博(いまふく・まさひろ)

武蔵野大学教育学部講師。教育博士。
発達科学、発達心理学、教育心理学を専門とする。
著書に『赤ちゃんの心はどのように育つのか―社会性とことばの発達を科学する−』(ミネルヴァ書房)、『子どもの発達の連続性を支える保育の心理学』(共著、教育情報出版)、『ベーシック発達心理学』(共著、東京大学出版会)などがある。

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