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快眠セラピストに聞く! 寝付きをよくするテクニック

ふーちゃん
最近、子どもの寝付きが悪いの。どうしたらスムーズに寝かしつけられるのかしら。
イワネン
オムツを替えても、お腹を満たしてあげても、なかなか赤ちゃんが寝てくれないときってありますよね。眠りのプロに相談してみたらどうでしょうか。快眠セラピストの三橋美穂さんにお話をきいてみましょう。
ふーちゃん
そうね!三橋さん、よろしくお願いします!
三橋さん
はい、どうぞよろしくお願いします。ここでは眠り全般の話もしていきますので、寝付きが悪くて困っているというお父さん、お母さんがいれば、ぜひ一緒に試してみてください。

三橋さん

日没時間には入眠に向けて準備をスタート

脳の発達を促すいい睡眠をとるためには、眠る直前ではなく日没の時間ぐらいから入眠の準備をしていく必要があります。日が沈み、外が暗くなったら室内の照明を徐々に落とし、夜が来たことを伝えましょう。
赤ちゃんは目の水晶体がクリアなので、大人よりも明かりの影響を受けやすい傾向にあります。夕方以降はオレンジ色の明かりに設定することをおすすめします。

日没時間には入眠に向けて準備をスタート 日没時間には入眠に向けて準備をスタート
白い明かりとオレンジ色の明かり

イワネン
夜中に起きてしまったときも、明かりはできるだけ抑えめにしてくださいね。

お風呂は入眠の1時間〜2時間前がおすすめ

人の身体は体温が下がると眠気を感じるようにできています。赤ちゃんであってもこれは同じ。お風呂で身体を温めると、1時間〜2時間程度で体温がストンと下がるため眠気が訪れます。

入眠儀式で睡眠スイッチをオン!

ある行動を毎日繰り返し、「これをやったら寝る」という一連の流れ(入眠儀式)を覚えさせると、条件反応によってすっと眠ってくれるようになることがあります。絵本の読み聞かせは入眠儀式に使える行動の一つ。ベビーマッサージもいいでしょう。大人であればストレッチやアロマを炊くことも入眠儀式に使えますね。(→ベビーマッサージはこちらの記事で紹介しています「絆が深まる!ベビーマッサージ」
おすすめは「おやすみツアー」。お子様と一緒に家の中をゆっくり周り、ペットや観葉植物、家電などに「おやすみ」の挨拶をしてまわることで眠るための心の準備をします。
始めて数日は効果を感じられないかもしれませんが、毎日続けてみてください。

赤ちゃんの睡眠は浅い

生後4ヶ月ごろから2歳ごろまでは夜泣きをする子がいます。4~5ヶ月はまだ睡眠が浅いので、ちょっとした刺激で目が覚めてしまい、そのときに不安を感じると泣き出すと言われています。
また、昼間に興奮したことや不安に感じたことを夜中にふと思い出して泣くこともあるようです。そんなときはすぐに抱っこをせず、まずは2〜3分見守ってみましょう。さらに脳が発達し、眠り方が分かってくると夜泣きは収まっていきます。

読み聞かせにおすすめ、大人も眠たくなる絵本

絵本『おやすみロジャー 魔法のぐっすり絵本』『おやすみエレン 魔法のぐっすり絵本』は、読むと眠たくなる仕掛けが組み込まれた特別な絵本。呼吸や身体のリラックス、あくびをさせるなどの行動をさせるほか、アファメーション効果と呼ばれる自己暗示によって読者を眠りへと誘います。物語をしっかり理解できる3歳以上のお子様が対象の絵本ですが、大人も眠たくなると評判。大人のリラックスが伝達すれば、3歳未満のお子様も眠ってくれるかもしれません。

眠るための環境を整える

安心できて快適な環境を確保できてこそ、赤ちゃんはぐっすり眠ることができます。寝具や空調などで最適な空間を用意してあげてください。

おすすめの寝具

赤ちゃんは身体がやわらかいため、高反発な寝具を選んであげるといいでしょう。身体が沈み込むものはうつ伏せになったときに窒息する可能性があり危険です。
布団などは、肌にふれるところは綿やシルクなどの天然素材がおすすめ。とくにガーゼは柔らかく吸湿性が高いので、敏感でかぶれやすい赤ちゃんの肌にも優しい素材です。
枕は寝返りができるようになったらフェイスタオルを四つ折りにしたもの、歩くようになったらバスタオルを四つ折りにしたものを使ってみてください。小学校に上がるまではバスタオルの厚みを増して行く程度の枕でOK。高さのある枕を使うと猫背になりやすくなるので気をつけてください。

最適な温度・湿度

寝室の気温は、夏は25℃前後、冬は20℃くらいに調整してあげるといいでしょう。湿度は年間を通して40%〜60%が快適です。
赤ちゃんは体温調整の機能が未熟なので、汗ばんでいないか、足先が冷えていないかをときどき確認してあげてください。

うるさい場所で赤ちゃんが寝てしまう理由とは?

赤ちゃんは主に刺激の少ない静かな場所で眠るものですが、非常に騒々しい場所で寝てしまうこともあります。例えば、パチンコ店の中。これは回避行動の一つで、あまりに不快であるため眠ることでそれを回避しようとしているのです。安心して眠っているわけではないので、そのような寝かしつけはやめましょう。

成長に合わせて睡眠のリズムを覚えてもらおう

生後2〜4ヶ月になったら、赤ちゃんにも睡眠のリズムを覚えさせることが大切です。
※睡眠のリズムは個人差がありますので、お子様の様子を見ながらお試しください。

生後2〜4ヶ月

決まった時間(朝7時ごろが理想)にカーテンを開けて、「おはよう」と声をかけます。昼寝は「朝寝(2時間)」「昼寝(2時間半)」「夕寝(1時間)」の3回ほど。夜は19時頃に寝かせましょう。夜間授乳は2回が目安です。

生後5ヶ月〜8ヶ月

夜19時から朝7時までの睡眠を基本として、途中で1回くらい授乳します。昼寝は朝寝(1時間)と昼寝(2時間)の2回程度に。

生後9〜11ヶ月

夜中の授乳は卒業の時期。日中にしっかり活動することで夜に深く眠れるようにします。昼寝の時間は上記より少しずつ短くしていきます。

1歳〜

午前中の昼寝をなくしていきます。

身体に睡眠のリズムを刻むためには、太陽光を利用しましょう。太陽光を浴びるとセロトニンという脳内物質が活性化します。セロトニンは夜暗くなると睡眠ホルモンのメラトニンに変化。眠気の発生を促します。
生後2〜4ヶ月になったら午前中の散歩を習慣に、生後9〜11ヶ月になったら外遊びをどんどんさせてあげてください。遊び疲れと太陽光の効果で夜にたっぷり寝てくれるようになります。

取材協力

三橋美穂さん

三橋美穂さん

有限会社Sleepeace代表。快眠セラピスト。

著書に『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』(かんき出版)、『脳が若返る快眠の技術』(KADOKAWA)など。人が眠たくなる仕掛けが絵本のなかに散りばめられた世界的ベストセラー『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』『おやすみエレン 魔法のぐっすり絵本』の日本語版の監修も務めた。

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